JR中央線の定光寺駅のすぐ近くに愛岐トンネル群と呼ばれる、知る人ぞ知る紅葉の名所があります。
そこは旧国鉄中央線が走っていたのですが、1966(昭和41)年に廃線となり、レールも枕木も撤去されたあと、40年間藪の中に放置されていた赤レンガのトンネル群。
今では11月後半の紅葉の時期と5月のゴールデンウィークの、1年に2回(春と秋)だけ特別公開されています。
私は2018年11月に初めて、定光寺・愛岐トンネル群の紅葉の写真を撮りに行ってきました。
100年以上昔の明治時代から残る赤レンガと赤や黄色に色づく楓やモミジ。その景観はとても美しく、ぜひ皆様も知っていただきたいと思い、今回のブログの記事にしました。
愛岐トンネル群の紅葉の写真、行き方、駐車場情報、混雑具合、所要時間、トイレ情報など、観光の参考になれば嬉しいです。
※愛岐トンネル(あいぎとんねる)という名称は愛知県と岐阜県の県境を結ぶトンネルで複数使用されています。名鉄広見線、JR東海中央本線、東海環状自動車道で現在も使用されていますが、この記事では旧国鉄中央線のトンネルのみを指しています。(ウィキペディア情報です)
定光寺・愛岐トンネル群の廃線跡を歩く
JR中央線の定光寺駅に到着。私が行ったのは平日の朝でしたが、さすがに混雑しています。普段は無人駅のようですが、この時だけは駅員さんも何人かいました。
駅は上の方にあるので階段を下っていきますが、線路横を流れる庄内川沿いを上流に向かって歩く人の列が上から見えます。愛岐トンネル群の入り口は駅から数百メートル程度で案内も出ているので、迷うことはないと思います。
入り口に向かう階段を上がる時点で美しい紅葉が目を引きます♪
階段を上がったら入場料の100円を支払い中へ入ります。開門は午前9時30分(入場は午後2時まで)で閉門は午後3時とのこと。結構早く閉まってしまうので注意が必要ですね。
スタート地点は3号トンネルがお出迎えしてくれます。なんだか変な幕がかかっていますが、これは実物大のSLが描かれているらしいです。
私が行ったのは午前10時くらいでしたが、人は結構いましたね。こういうトンネルの前とか大きいモミジの木の前とか、フォトジェニックな場所で写真を撮ろうと思っても人が入ってしまう感じ。
ただちょっとその場で待てばタイミングによっては人がいない状態で撮れることもあるくらいの混雑具合ですね。休日だと多分もっと人が多いだろうけどね。
入り口にはパンフレットも置いてありました。愛岐トンネル群の散策マップに、見どころも一緒にまとめられているので、とても便利です。
トイレの場所もちゃんと書いてあり、入り口を含めて散策路上には4か所(内1つは男性専用だけど)あるみたい。
3号トンネルに入って振り返ると、大幕が透けて後ろの紅葉が映る変わった写真が撮れました。
トンネルの中は暗いので懐中電灯を持参したほうが良いかもしれません。愛岐トンネル群保存再生委員会の公式ホームページにも懐中電灯を持参するように書いてあります。
足元を照らすようなライトがあるところもありますが、全てのトンネルの全ての場所に設置されているわけではなく、真っ暗なところも多いです。夜一人とかだったら絶対怖くて通れないレベル。
トンネルを抜けると眩しい太陽が顔を出します。太陽光と紅葉の相性って最高ですよね。
ルートのところどころにこうした展示や説明書きあるので、ついつい足を止めてしまいます。写真も撮りながら歩いているのでかなりのゆっくりペース。
3号トンネルと4号トンネルの間には竹林があり、モミジと竹のコントラストも楽しめます。日にちや時間帯によっては尺八コンサートがあるみたいで、私が通ったときは本番前の音チェックのような感じで音色が響いていました。
散策路全体を通してですが、廃線なのでバラスト(砕石)がたくさん残っています。歩きやすい靴で行くようにしましょう。
なぜか派手に折れている大木が・・・。
廃線になったのは40年も前ですが、蒸気機関車が走っている写真もちゃんと残っているんですね。
次にたどり着くのが4号トンネル。こちらのトンネルは3分間に1回、蒸気機関車が走る音が鳴ります。トンネルの長さが76メートルなのであまり早く歩くとトンネルの中で音が聞けないかも。
トンネルの壁面はススが色濃く残り、機関車が走っていた頃の面影を残しています。
4号トンネルを抜けた先には・・・
愛知県内最大といわれる圧巻の大モミジ。写真では大きさを上手く表現できませんが、樹高は約18メートルとのこと。
大モミジの木の周りにはロープが張ってあり、あまり近くには行けないようになっていました。
ルート上の各スポットには駅のホームにある案内板を模した看板が立っています。
またいたるところに座って休める休憩スペースがあるので、一息つきたいときや持参したお弁当やお菓子を食べるときも安心です。
ゴリラ岩は本当にゴリラの横顔に見えますね!
4号トンネルと5号トンネルの間にはマルシェ広場というお弁当や絵葉書などを販売しているスペースもあり、結構賑わっていました。
マルシェ広場を抜けるとすぐに5号トンネル。長さは99メートルです。
5号トンネルを抜けるとレンガ広場というのがあり、週末はコンサートなどをやっているようです。私が行ったのは平日だったのでやっていませんでしたが、自転車の動力で動くSLの動輪の展示などはありましたよ。
5号トンネルと6号トンネルの間は短いです。そして6号トンネルは333メートルあるので長く、そして途中で曲がっているため、光が入らず真っ暗です。
長い6号トンネルを抜けると県境に到着したらしく、行き止まりの案内板。どうやらこの先にもまだトンネル群は眠っているらしいですが、行政が異なる関係でつなげることができていないようです。
案内板には「オーイ!岐阜県さん、お願いします、早く通してくださーい!」という煽り文句まで入っています。いつか7号トンネルまで繋がるといいですね。
ここが終点になるので引き返して再び6号トンネルに入りますが、トンネルを出たところで、帰り道は健脚者向けの別ルートがあります。
せっかくなので帰りはそちらのルートから帰ることにしました。少し山歩きになりますが、そこまで険しい道のりではなかったですよ。
モミジの群落があるし、行きと同じルートで帰る人と二手に別れるため多少は人も少ないので、写真を撮りたい人には特にオススメ。
しばらく下ると河原に出ます。
ここでご飯を食べている人たちもいましたよ。ピクニックみたいで楽しいよね。
帰りはこのまま庄内川沿いを行った時より川に近い位置から、下流に向かって歩いていきます。この道は玉野古道というそうな。
玉野古道をしばらく進むと暗渠(あんきょ)という廃線の下にあるレンガ製の水路の案内があります。
少し狭いですが暗渠の中は入れるようになっています。なんかピラミッドの内部みたいでワクワクするね♪
暗渠の一番奥へ行き、上を見上げると外が見えます。上から覗いている人もいて、どうやらマルシェ広場あたりに繋がっているみたいです。私は行く時、見落としてたっぽい。
暗渠に出入りするときの階段は脚立みたいなやつが立てかけてある感じなので、足を踏み外さないように注意してくださいね。
庄内川の水面は対岸の紅葉が反射し、美しい色を見せくれます。今年はわりと暖冬だから色づきも控えめなのかな・・・?
大モミジ広場あたりで行きと同じ道に合流し、玉野古道はおしまいです。
楽しかった愛岐トンネル群のウォーキングもこれで終わりです。寂しいですね。
片道1.7km、往復3.4kmで約2時間の散策コースということで、愛岐トンネル群保存再生委員会の公式ホームページ上での所要時間は約2時間とのことでした。
私の場合はゆっくり写真を撮りながら歩いて、途中でおにぎりを食べたりもしながら約3時間といった感じでした。
駅からは自分が歩いてきた方向を上から眺めることが出来ます。
定光寺・愛岐トンネル群へのアクセス・駐車場情報
〒487-0003 愛知県春日井市木附町
定光寺駅、愛岐トンネル群は愛知県春日井市にあります。定光寺というお寺自体は瀬戸市にあるので、てっきり駅も瀬戸市かと思っていました。
このあたりは瀬戸市と春日井市と岐阜県多治見市の境目になるみたいですね。
愛岐トンネル群は付近に駐車場はありません。それなりに人気のある紅葉スポットなので、車で来るのは大変かも。JR中央線を利用するようにしましょう。
土日祝は定光寺駅まで1駅の高蔵寺駅付近の「高蔵寺運動広場駐車場」が臨時駐車場として利用できます。1回300円とリーズナブルな料金で駐車できるのでオススメ。
私は平日だったので、利用できませんでしたが・・・。
以上、「定光寺・愛岐トンネル群の紅葉の写真を撮ってみた。大モミジは圧巻!」でした。
使用したカメラとレンズ。
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